代数幾何と学習理論
代数幾何と学習理論
渡辺 澄夫
「知能情報科学シリーズ」の2冊目です。以前ご紹介した、脳型情報処理 - 非ノイマン処理への道が、読み物的であったのに比べ、こちらは全般にわたり数式で構成されています。この本では、学習理論をそれ単独ではなく、
代数幾何(*1) ⇔ 特異点論 ⇔ 超関数論 ⇔ 経験過程 ⇔ 学習理論
という幅広い数学の分野のトピックと関連させて論じているのが特徴的です。ニューラルネットワークや隠れマルコフモデルやベイズ統計といった、「機械学習ではよく利用されているもののなぜうまくいくのか、あるいは、どれくらい良いのかがわかりにくいもの」について、その背景を眺めることができます。
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脳型情報処理
脳型情報処理 - 非ノイマン処理への道
武者 利光 小杉 幸夫 小谷 泰則
今回のロボコンのプログラミングモデルの参考になるかなと思い読んでみました。
本書では、「脳波から感情が推定でき、喜・怒(=ストレス)・哀・楽はそれぞれ直交したベクトルとして表現できる」、「『やる気』が計測できるようになってきている」といった最近の脳波に関する知見や、脳をモデル化し画像処理へ応用した例などがコンパクトに解説されています。数式も大学初年度程度の知識があれば十分読みこなせるレベルです。この分野に興味があり一般向け科学雑誌では物足りない人にはお勧めです。
脳波の測定について試すのは個人レベルではちょっと難しいですが、第5章の脳型情報処理の応用についてはある程度実装できそうなので試してみたいと思います。
なおこの本は「知能情報科学シリーズ」としてシリーズ化されるそうです。現時点では、以下の本も出版されています。
代数幾何と学習理論
渡辺 澄夫
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